退職金の受け取り方で税金が激変?FPが教える“4年ルール”の節税術
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はじめに:退職金は「もらい方」で変わる
退職金は、人生の節目に受け取る大きな資金。 でも実は、「いつ・どう受け取るか」で税金が大きく変わることをご存じですか?
ファイナンシャルプランナーとして相談を受ける中で、意外と知られていないのが「退職所得控除の再適用ルール」。 今回は、退職金を複数回受け取る方にとって重要な「4年ルール」について、わかりやすく解説します。
退職所得控除とは?
退職金は「退職所得」として扱われ、税金の計算方法が特別です。
- 勤続年数に応じて退職所得控除が適用される
- 控除後の金額の1/2だけが課税対象になる
たとえば、勤続30年なら控除額は1500万円。 退職金が4500万円でも、課税対象は(4500万 − 1500万)× 1/2 = 1500万円になります。
この控除のおかげで、退職金の税負担は大きく軽減されるのです。
「4年ルール」で控除が再び使える
退職金を複数回受け取る場合、前回の受給から4年以上空けると、再度控除が満額使えるという制度があります。
- 退職金を受け取った年の翌年から数えて4年以上
- 何年先でもOK!時効なし
- 控除額は再度、勤続年数に応じて計算される
逆に、4年未満だと控除が減る可能性があるため、受け取りタイミングの調整が重要です。
よくあるケース:早期退職+企業年金
たとえば、早期退職制度を導入している企業で2025年に退職金を受け取り、 その後、企業年金やiDeCoの一時金を2030年以降に受け取る場合…
→ 退職所得控除が再度満額使える!
このタイミング調整だけで、数十万円〜数百万円の節税につながることもあります。
FPとして伝えたいこと
退職金は、資産形成の「出口戦略」。 受け取り方ひとつで、老後資金の安心感がまったく変わってきます。
- 税金を味方につけることで、資金の残り方が変わる
- 制度の根拠は国税庁の通達にも明記されている
- 受け取りタイミングは、FPと一緒にじっくり考える価値がある
まとめ:退職金は「時間」と「知恵」で守れる
退職金は、ただ受け取るだけではもったいない。 「4年ルール」を知っていれば、未来の選択肢が広がります。
人生の節目に、少しだけ時間をかけて考えること。 それが、安心につながる第一歩です。
FPとして、あなたの未来設計にそっと寄り添えたらうれしいです🌿

