「配慮措置」終了で医療費が増える？〜後期高齢者の2割負担、本格スタートと地域支援の違い〜

はじめに：2025年9月30日、制度の節目

2022年から導入された「2割負担」の新制度。 その急激な負担増を抑えるために設けられていた月額3,000円までの配慮措置が、ついに2025年9月30日で終了します。

これにより、一定以上の所得がある75歳以上の方は、10月から外来診療の窓口負担が一気に増える可能性があります。

どれくらい負担が増えるの？

• 対象者：約310万人
• 年間の自己負担増加額：平均約9,000円、中央値約6,500円
• 入院費はもともと対象外
• 現役並み所得者は引き続き3割負担

たとえば、これまで1割負担で5,000円だった外来診療が、2割負担になると10,000円に。

配慮措置があれば差額の2,000円が戻ってきていたけれど、10月以降はそのまま全額負担になってしまいます。

葛飾区の制度比較：地域でどう支える？

葛飾区では、後期高齢者向けに以下のような支援が整備されています。

支援内容	葛飾区の取り組み
医療費助成	所得に応じた減免制度あり（要申請）
地域包括支援センター	医療・介護の相談窓口として機能
高額療養費制度の案内	区役所・保健センターで個別相談可能
医療費管理セミナー	シニア向けの家計講座を定期開催

葛飾区は特に地域包括ケアの連携が進んでいて、医療と介護の橋渡しがスムーズ。 配慮措置終了後も、区独自の相談体制や家族向け支援が充実しているのが特徴です。

家族ができる備え：FP視点でのチェックポイント

1. 医療費の月額予測を立てる 　→ 通院頻度と自己負担額を整理して、年間予算を見える化
2. 高額療養費制度の申請方法を確認 　→ 所得区分によって限度額が異なるため、事前にチェック
3. 地域の支援制度を活用する 　→ 葛飾区の包括支援センターや医療費相談窓口を活用
4. 家族で話し合う「医療と介護の連携プラン」 　→ いざという時の連絡体制や希望するケアの形を共有

まとめ：制度の変化は「暮らしの見直しチャンス」

配慮措置の終了は、負担増という現実だけでなく、家族で医療・介護・資産管理を見直す好機でもあります。 地域の制度をうまく活用しながら、安心できる暮らしの土台を整えていきましょう。